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猿でもわかる!?クラウドファンディングの税金について税理士に聞いてみた

くますけ

くますけ
クラファン流行ってるけどさ、ぶっちゃけ税金ってどうなん?
ひきこ

ひきこ
それ俺も気になってたんだよね!どういう扱いになるの?って。

プロ引きこもり(@luckyman0302)だ。どうもー!

と、いうことで、クラウドファンディングのお金にかかる税金のあれこれを現役税理士というか公認会計士に聞いてみたよ!ぜひ参考にしてみてね!

答えてくれるのは、僕がお世話になっている個人事業主に大人気の税理士法人小山ミカタパートナーズの岡本さんだよ!

クラウドファンディングって応援の要素が強いけど、税金ってかかるの?

ひきこ

ひきこ
クラファンって最近出てきたサービスで、税金に関して明確な決まりがないように思えるんですけど、税法上どんな感じなんですか?
岡本さん

岡本さん
結局クラウドファンディングが寄付みたいな扱いになるのか、もしくは対価を目的にしているのかで変わってくると思うんですよね。

対価を目的としている場合は、普通は売上になりますよね。

だから例えば1万円を寄付してもらったらその分のものを何か渡すとか、サービスを渡すとか、そうではなくても、これは普通に売買ということで良いと思います。

ひきこ

ひきこ
売買、なるほどね。

結局、よくある購入型のクラファンだと単純に売上として扱われるということですかね?

岡本さん

岡本さん
購入型は完全に売り上げとして扱うことになりますね。なので所得税がかかります。

寄付型は完全に寄付扱いなので、贈与税になるでしょう。

ひきこ

ひきこ
でもでも、自分なりに調べたところ、購入型でもリターンに対しての金額が高額だと贈与税扱いになると聞いたんですけど、どうですか?
岡本さん

岡本さん
そのケースもありますね。詳しくは後ほどお話ししましょうか。

ちなみに贈与税は年間110万円を超えると課税されるよ!20~55%の割合で。

所得税と違って、経費という概念がないので、額面まるっと課税される面で言えば、所得税よりかかり金額は高いかもね。

ちなみに贈与税ってどんなときに起こるの?

岡本さん

岡本さん
まず大前提として、寄付をするということは相手側からすると贈与を受けているわけですよ。

寄付と贈与は必ず対面と言うか表裏一体なわけなんですよね。

寄付する側の寄付金は寄付金として処理すれば良いんですが、受け取る側の場合は贈与税が当然発生します。

つまりクラファンで寄付を受けてるつもりになっていても、受け取る側には贈与税が加算されることになる…ってことです。

岡本さん

岡本さん
贈与税というのは、たとえば、親が子供名義の通帳に110万円程度振り込むことがよくあります。

それは110万円が非課税の限度額だからですね。

毎年きっちり110万円ずつ子供名義の口座に振り込めば、税金なしで子供にお金を相続することができるみたいなイメージです。

ひきこ

ひきこ
それじゃあ、普通に子供に対しての貯金でもおなじなんですかね?
岡本さん

岡本さん
名義が子供ののものであることに意義があるんですね。

自分名義だと自分が死んじゃったら相続税の対象になるので、税金がかからないように生きているうちに贈与しようという考えなんです。

要は、年間110万円までは非課税だよってことだね。

それ以上を受け取ると、贈与税に範囲内になるから注意!ってこと。寄付というのはする側のケースな訳だね。

クラウドファンディングの場合、どんなときに贈与扱いになるの?

ひきこ

ひきこ
ちなみにクラファンの場合、支援金が購入としての売上としてみなされるものと、贈与としてみなされるもの。明確な線引はあるんですか?
岡本さん

岡本さん
それがないんですよ。

経済活動での価格設定は自由競争なので、いくらにしてもいいわけですよね。

基本的な市場価格に比べて著しく高いとみなされれば、贈与や寄付といった扱いになってしまうんですよね。

ひきこ

ひきこ
税務署の判断によりけりみたいなあいまいな部分になってくるってことですか?
岡本さん

岡本さん
あいまいですね。

特に物ではなく形のないサービスの場合は、どちらと決められないと思います。たとえば、コンサルだと人によってやり方が全然ちがいますし、原価というものもないので。

ひきこ

ひきこ
サービスは微妙なところだけど、物だったら、原価から差し引いて計算すれば良いってことなのかな…??
岡本さん

岡本さん
そうです。
実態のないサービス形式のリターンは、市場価格に合わせるか、安くするが吉!

クラウドファンディングで節税はできるの?

ひきこ

ひきこ
支援する側の話なんですけど、節税にはなりますか?
岡本さん

岡本さん
効果があります。

購入型クラファンの場合は、普通にお金を払って物やサービスを買っているので、税金は減らせます。

ひきこ

ひきこ
経費扱いになるってことですか?

例えば、ブロガーが支援した場合、リターンがお礼のメッセージなど売り上げに直結しないものだった場合、どうでしょう?

岡本さん

岡本さん
場合によりけりですね。

たとえば、ブロガーがひとりで焼肉に行っても経費にはならないけれど、ブログを教えている生徒さんと行ったら経費になりますよね。または取材だとか。

ひきこ

ひきこ
明確に事業を行っていく上で必要な経費というエビデンスがあれば、計上するのもありという感じなのかな。

クラファンしている人のメディアにクレジットを掲載して貰える場合は、広告効果があるから広告費と同じような扱いにしていいみたいな?

岡本さん

岡本さん
説明ができれば良いと思います。

クラウドファンディングで集めたお金には税金がかかる

ひきこ

ひきこ
今度はクラファンで支援される側について。クラファンで集めた支援金って、売上や寄付になるわけじゃないですか。

ってことは基本、雑所得扱いになって普通に所得税がかかるんですよね?

岡本さん

岡本さん
購入型のクラファンはそうですね。

ひきこ

ひきこ
購入型はふつうに売上だと思うんですけど、寄付型のクラファンはどうなるんですか?
岡本さん

岡本さん
寄付だとすると、普通に考えれば贈与税ですね。

ただクラファンの場合は事業の範囲内だったら、事業所得の扱いにもなりえるんです。

贈与という扱いにしちゃうとけっこう処理が難しいので、雑所得でやっておくのがいいんじゃないかなぁと思うんですよね。

ひきこ

ひきこ
ということは、支援される側としては、税金の処理も考えると、購入型のクラファンにした方が良いってことですよね?
岡本さん

岡本さん
そうですね。

ひきこ

ひきこ
クラファンの支援金が雑所得だとしたら、税法上は売上扱いになるから、消費税はかかるんですか
岡本さん

岡本さん
かかってきます。

ひきこ

ひきこ
ということは、実際にクラファンで100万円支援を受けたら、クラファン側の手数料5%を抜いて、95%が入って来ます。そこから実質マイナス8%が純利益になるってこと?
岡本さん

岡本さん
クラウドファンディングで集めたお金に消費税が入っているかどうかですね。

決まっていないのだとしたら、特に明記されない場合は内税になると思うんですよね。

クラファンで1000万円こえたりすることってあるんですか?

ひきこ

ひきこ
ものによると思います。

たとえば、クラファンの支援金を含めて所得が1000万円を超えた場合、事業利益が850万円、クラファンで200万円集めて1000万円オーバーしたら?

クラファンの分が雑所得扱いになって、売上に計上されるじゃないですか?こういう場合、クラファンで得た資金も消費税の範疇に入っちゃうのかな?

岡本さん

岡本さん
購入型のクラファンに関しては、売買として消費税は入っているとみなすのが通常だと思うんです。

預かったお金に関しては、売上として扱われるわけなので、納税の必要がありますよね。

クラウドファンディングの支援金は、確定申告時にどうすればいい?

ひきこ

ひきこ
購入型のクラファンの場合は雑所得扱いだから、確定申告は普通に売上として計上すればいいですか?
岡本さん

岡本さん
確定申告書Bで事業所得と雑所得を分ける必要があります。

つまり総合課税として全体の利益に対して課税されます。まあ、なのでそんなイメージでいいかと!

これが寄付系で、贈与税となるとまた複雑になります。

投資型クラウドファンディングの税金はどうなの?

ひきこ

ひきこ
リターンが金銭的なものになるソーシャルレンディング的なスキームの、投資型のクラファンの場合は、FXや株式投資での利益と同じように分離課税で一律20%になるんですかね?
岡本さん

岡本さん
投資型クラファンって日本でもけっこうあるんですかね?

ひきこ

ひきこ
海外だと一般的らしいけれど、日本ではまだ微妙なところなんですよね。

今後、規制緩和されて流行るっぽいんですが、ちょっときなくさい感じがするんですけど。笑

支援する側がリターンとして、利息で1%貰える場合の課税のされ方はどうなります?

岡本さん

岡本さん
投資型クラファンが認められましたってなった場合の処理ですよね。
実際は株やFXではないですよね?

たとえば、最近ビットコインとか仮想通貨がはやっているじゃないですか。

これに関して言えば、お金を預けて利息何%という話があったとして、それに対しての課税のルールも今はあまり決まっていないんですよね。

仮想通貨で決まっているのは消費税だけなんですよ。(この記事執筆時点では売買益には所得税&住民税も加算される)

岡本さん

岡本さん
投資型クラウドファンディングも走らせてから決まっていくような感じになるかと思います。

ビットコインも同じでもうかったら事業所得と同じ形で申告した方が無難ですけど、規制する法律は何もないんです。今は、まだ。

ひきこ

ひきこ
グレーゾーンなんですね。それで荒稼ぎする人が出てきそうw

投資型クラファンはかなりあいまいなんですね。

岡本さん

岡本さん
曖昧ですね。

クラファンだけでなく、最近出てくる新鋭サービスは、税法上取り扱いが難しいところなんです。法整備が追いついてない感じ。

ひきこ

ひきこ
それってちょっと怖いですよね。

法整備が整ったときに、それがあかん方向だったらあかんことが起きそう…

岡本さん

岡本さん
それはあるでしょうね。

パーマネントトラベラーが捕捉されたとき同様、大きなしっぺ返しがくることもあるかもしれません。その点、慎重に行くほうがいいかもしれませんね。

クラウドファンディングの支援金は、どのタイミングで税法上売上扱いになる?

ひきこ

ひきこ
例えば、クラファンにキャンプファイヤーを使ったとしたら、支援する側がキャンプファイヤーで決済した瞬間に売り上げと認識される?

それとも、クラファン終了後、キャンプファイヤーからオーナーに資金が振り込まれたときに売上とされる?

岡本さん

岡本さん
売上がある程度確実になったら、売上計上になります。口座への入金は確実ですよね。

もし、クラウドファンディング会社が倒産して、支援金が入金されない場合は?税金はどうなる?

ひきこ

ひきこ
仮にクラファンが終了してなくて、口座に資金が振り込まれていない状況でクラファン会社が倒産したり、とんだりした場合は、税金はオーナー側にかからない?
岡本さん

岡本さん
一概には言えないのが本音ですが、お金はもらってないけどサービスは提供している売掛金の扱いに似てきます。その場合、売上とイコールの関係です。

クラウドファンディングも、プロジェクトオーナーへの入金がまだであっても決済時点で取引が成立しているので、仮にクラファン会社が倒産しても、

  • 支援者は決済した支援金を払う義務があるよ

というのであれば、それはもう売上ですね。なので課税対象ですし、役務提供の対象です。

ひきこ

ひきこ
最悪、クラファン会社がとんでしまい、企画主催者に1円の資金が入ってなかったとしても、クラファンで支援されている以上税金がかかるという可能性が無きにしもあらずってことですか!?
岡本さん

岡本さん
それを防ぐには、売上があがっちゃうのと同時に貸し倒れ処理ですね。回収不可能な債権として計上すれば損金処理ができます。つまり、売上から実質なくなるイメージです。

税法上ではそれで対処できますが、役務提供をするかどうか?は支援者との話し合いになります。

クラウドファンディングの資金は、経費として控除できるの?

ひきこ

ひきこ
200万円の支援を受けたとして、企画をまわしていく経費として使い切った場合、単純に控除できるということですよね?

たとえば、福岡に遊園地作りますみたいな感じの企画で2億円集めたとして、土地取得の経費として1億、人件費とかで1億使いましたとなった場合、売上はあったけれど、経費に出てるから差し引きほぼ0円になるってことですよね?

岡本さん

岡本さん
今の例で言うと、土地は費用ということにならないので、土地以外の何かだったら0円です。
ひきこ

ひきこ
購入型クラファンの場合は、本当に売上なんだなあ。
岡本さん

岡本さん
これはみんな勘違いするんですが、クラファンという言葉にとらわれないで、普通にプラットホームを借りて売買している感じです。

あくまで支援っていう「コンセプト」なだけで、やってることは売買行為そのものなんです。

ひきこ

ひきこ
あ、支援した企画が途中で倒れた場合、支援者がリターンを受け取れなかったら、支援する側の経費にできるんですか?

企画側がとんだり、失敗して資金がまわらなくなって頓挫するようなことがあった場合とか。

岡本さん

岡本さん
お金を出したけれども、リターンを受け取れなかった場合ってことでしょうか?

コンサルを受けてお金を払ったけれど、そのコンサル会社がとんじゃったみたいな状況と同じで、それは経費にはできますよ。

クラウドファンディングのプロジェクトが目標金額に届かない時は?

岡本さん

岡本さん
クラファンの目標金額に届かない場合は、返金するんでしたっけ?
ひきこ

ひきこ
2種類あリマス。

  • オールインワンだと、金額がいくらでも入る。
  • オールオアナッシングだと、達成すれば入金。達成しなければ全額返金される。
岡本さん

岡本さん
それによって会計処理違いますね。
ひきこ

ひきこ
オールインワンだと支援された分お金=売上になると思うんですけど、オールオアナッシングだと達成しなければ0円だし返金されるので、税務署としてももらってないものなわけだから、課税対象にはならないか。

単純に考えれば、入金されたものを売上扱いにすればいいってことですよね。

岡本さん

岡本さん
そうですね。

将来、クラウドファンディング乱立で起こりうる税金の問題

岡本さん

岡本さん
クラウドファンディングの会社ってとんだりすることあるんですか?集めるだけ集めてとんじゃうみたいな。
ひきこ

ひきこ
投資型クラファンの会社だと確か法的に許可されていないとできないけど、普通のクラファンの会社って、免許とかいらなかったと思います。

とぶみたいなことも理論上はできるのかなあと。単純に決済代行みたいなものじゃないですか。

免許もいらないから、自社でシステム開発して、外のカートとかかまさずにやってしまえば、誰でも参入できる手数料ビジネスなんで。

やばくなったら計画倒産して、持ち逃げみたいなこともできなくはないんだろうなあ。

クラファン会社が乱立してきそうなので、こういうリスクも考えて支援しなくちゃならないんだろうなあ、と個人的に思っていて。

多分いつか起きる気がするんです。

岡本さん

岡本さん
近い将来でしょうねえ。

クラウドファンディングに対しての税金まとめ!

さてまとめよう!

  1. 寄付系だと贈与税扱いになって面倒なので、購入型クラファンでやるのが税務上はおすすめ!
  2. 雑所得として、普通に売上あつかいされる=所得税も消費税もかかる
  3. クラファン会社が倒産した場合の資金の扱いは理解しておこう
  4. クラウドファンディングのプラットフォームは信用性を重視して!

ということで!

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